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[ダービーは全G1の中で最も特殊なG1]…2021ダービーの穴馬を探す

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今週はいよいよ日本ダービー。毎年思いますが、このレースは日本競馬最大のレースであることはもちろんですが、非常に特殊なレースだなといつも私は感じています。『前近代的なレース』と言いますか。なぜ特殊で前近代的なのか、この10年間のダービーの勝ち馬を見てみるとわかりやすいです。

過去10年のダービー馬

2020コントレイル2:24.11人福永祐一
2019ロジャーバローズ2:22.612人浜中俊
2018ワグネリアン2:23.65人福永祐一
2017レイデオロ2:26.92人C.ルメールオールカマー・天皇賞(秋)
2016マカヒキ2:24.03人川田将雅
2015ドゥラメンテ2:23.21人M.デムーロ中山記念
2014ワンアンドオンリー2:24.63人横山典弘
2013キズナ2:24.31人武豊大阪杯(G2)
2012ディープブリランテ2:23.83人岩田康誠
2011オルフェーヴル2:30.51人池添謙一有馬記念2回、宝塚記念、フォワ賞2回、大阪杯(G2)

よく話題になりますが、近年はダービー馬がその後あまり勝てないケースが多いです。上の表の右側に、ダービー馬が古馬と混じって以降勝利したレースを書きましたが、10頭中6頭が古馬戦未勝利。ドゥラメンテやキズナもG2・1勝のみとなっています。

なぜダービー馬がその後勝てないか、ということを考えた時、これは単なる偶然ではなく、ダービーというレースの特殊性から来るものだと思ってます。一番このレースが他のレースと違うのが、スローペースになりにくいこと。最近の競馬は折り合い重視で、後半の切れ味が勝負に大きく影響しますが、このダービーに関しては、東京の2400という過酷なレースにも関わらず、直線半ばまで脚をためるような展開にはなかなかならないです。

やはりダービーという夢の舞台、ジョッキーたちも一発を狙いたい部分があるのでしょう。どの馬も積極的にレースをしがち。その結果途中のラップが落ちずに、この時期の3歳馬にとっては厳しい消耗戦となってしまうのです。

そうなると求められる要素は、近代競馬のような決め手勝負でなく、昭和のG1のような持久力。現在のG1の中で、こういった持久力が求められるようなレースはダービーだけだと私は思ってます。距離の長い天皇賞(春)や菊花賞でさえ、ペースのアップダウンや駆け引きがあって決め手が必要ですが、ダービーに関しては不要とは言いませんが、それ以上に持久力が勝負。そんな消耗戦のG1を勝つような馬がその後のG1に出ても、決め手勝負で負けてしまいやすい、というのが要因ではないかなと思います。同時に、どの馬も最高潮の仕上げで望みますし、過酷なレースを勝ったあとの反動が大きいという点もあるでしょう。

伏兵のダービー好走タイプは?

ダービーのそんな特殊性は、勝ち馬だけでなく伏兵の台頭にも大きく影響していると思います。以下にこれまでダービーで低人気で馬券に絡んだ馬を並べてみました。

20203着⑥ヴェルトライゼンデ10番人気
20191着①ロジャーバローズ12番人気
20183着⑦コズミックフォース16番人気
20143着③マイネルフロスト12番人気
20133着④アポロソニック8番人気
20123着⑭トーセンホマレボシ7番人気
20112着①ウインバリアシオン10番人気
20113着⑦ベルシャザール8番人気

共通点を探すと、まずハイペースで先行して粘ったトーセンホマレボシ以外は、やはり内めの枠。穴馬が好走したいなら内でロスなく運びたいです。そしてどの馬も道中7~8番手以内からの競馬。持久力戦と言っても、後方で脚をためる競馬だと、力で劣る馬では最後脚色が前と一緒になってしまうのでしょう。いいポジションは必要です。さらにベルシャザールやコズミックフォースなどはその後ダート馬になっていますし、アポロソニックもマル外。切れよりパワー、他の有力馬が崩れたところに繰り上がって粘りこむ展開が、伏兵台頭のケースかもしれません。

まとめ

ということでダービー最大のポイントは持久力。馬券を検討する際は、先行・好位でしぶとく脚を使えそうな馬、そして内枠を引いた馬を選んでみたいです。現時点で一番気になっているのはタイトルホルダー。内枠に入ればしぶといはず。無敗の皐月賞馬・エフフォーリアもエピファネイアの子供ですから持久力もあるはず。あとは極端な外枠さえ引かなければというところ。大穴ならプリンシパルS勝ちのバジオウ。血統的に、ルーラーシップ×ダンシングキイ系なら持久型。あとは内枠を引けたならコズミックフォースの再現もあるかも。ビュンと末脚が切れるタイプの馬はちょっと敬遠したいレースです。

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